本文へスキップ

経営者のための AI × 事業戦略 ─ 学ぶ・認める・共に創る。

デジ革 一般社団法人デジタル経営革新協会
メニューを開く

COLUMN ・ 2019-11-07

意図・意匠・印象——デザインの3階層

権 成俊

「デザイン」という言葉、いまやいろんなシーンで、それぞれの意味で語られますよね。

ビジュアルを描くシーンでのデザインもあれば、もっと次元の高い構造に対する設計という意味でのデザインもあります。コンサルタントの私は、ビジネスモデルについて「デザイン」という言葉をよく使います。

デザインを3つに分けて考える

私はデザインを次の3つのステップに分けて整理しています。

  • 意図 … 価値観や戦略のデザイン
  • 意匠 … 戦略から具体化されたUX/CXデザイン
  • 印象 … それを実現するためのクリエイティブデザイン

なぜ対立が生まれるのか

従来は、それぞれのデザインに携わる人がそれぞれのシーンで「デザイン」という言葉を使っていましたから、意味の違いが問題になることは少なかった。

しかし最近は、それぞれの職域がだんだん近づいてきていて、異なる分野のデザイナーが、それぞれの取り組み方でデザインにアプローチしようとするので、混乱をきたすことが増えてきたように感じています。

こうなってきた理由は、消費者の消費行動が複雑化しているからでしょう。一つの商品の購入にたどり着くまでにたくさんの媒体に接触します。競合とされる商品やサービスも、単純に同業種の企業や同ジャンルの商品ではなくなってきました。

紙媒体のデザイナー、ウェブのデザイナー、動画のデザイナー、UX/CXのデザイナー、そして経営の目線で考えるビジネスモデルデザイナーが、それぞれのスペシャルなスキルを用いて成果に貢献しようとします。

しかし、それぞれのデザイナーは自分の職域のデザインに関するスペシャリストですから、その影響力や価値についてはよく理解していますが、他のデザインについての可能性はよく理解していない。そのため、どうしても自分の専門性を発揮できるデザインについての優先順位を高いと思う傾向があります。そこで対立が生まれます。

処方箋——他のデザインを理解する

この問題についての処方箋は、他のデザインを理解することです。

デザインとは、本来、価値観のデザインから、戦略のデザイン、戦略から具体化されたCXデザイン、そしてそれを実現するための要素のクリエイティブデザインと流れていきます。これらのプロセスを理解し、この案件ではどのレベルのデザインが一番クリティカルであるかを理解できるようになることです。

つまり、**「スペシャリストからゼネラリストへ」**です。

← コラム一覧へ