DIGITAL BLUE OCEAN STRATEGY
デジタルブルーオーシャン戦略
ネット・AI・スマートフォン。これらの技術がもたらしたのは「効率化」だけではなく、これまで存在しなかった顧客ニーズの誕生でした。そのニーズを最初に市場化する経営戦略を、私たちはこう呼んでいます。
デジタルブルーオーシャン戦略とは、ネットやAIの普及によって変化した市場環境の中から、新たに生まれているニーズや機会を捉えつつ、中小企業が現実的に活用できる経営資源を前提に、既存事業の周辺市場や隣接領域の中で、競争を避けられるポジションを見つけていくための戦略の考え方です。
まったく新しい事業をゼロから作るのではなく、これまで培ってきた強みや経験を、デジタル環境の変化に合わせてどう活かし直すかを整理することを重視しています。
ゴールドラッシュで儲かったのは誰?
19世紀中ごろ、カリフォルニアで金鉱がみつかった。一攫千金を夢見て世界中から金採掘者が殺到した。これがゴールドラッシュだ。しかし、あっという間に金は掘りつくされ、採掘者のほとんどは儲からなかった。
一方、採掘者のために丈夫な作業着を作った会社があった。彼らは市場をほぼ独占し、大きな利益を得た。デニムメーカー、リーバイスの誕生だ。
大きな市場でも、誰でも参入できる市場はすぐに競合が増え、利益を得にくいレッドオーシャンになる。それよりも、大きな市場出現の影響を受けて、さまざまな市場に生まれる新しいニーズに着目しよう。これらのニーズに寄り添い、商品・サービスを開発することで、小規模ながら利益を独占できる。これがブルーオーシャン戦略だ。
デジタルブルーオーシャン戦略とは?
翻って現代社会。ネットが大きく社会を変えた。さらにAIの登場により、社会はまた大きく変わろうとしている。すべての企業において、現在の延長線に未来はないことは明白だ。自社の事業にネットやAIを取り込むことも必要だが、それは競合他社も同じこと。デジタル活用だけで優位性は築けない。デジタルを道具として考えるのではなく、環境変化ととらえよう。社会のデジタル化の影響を受けて、あらゆる産業の足元に新しいニーズが生まれている。この新しいニーズに着目し、新しい商品・サービスを作ることで新たな市場を作る。それがデジタルブルーオーシャン戦略だ。
19世紀のゴールドラッシュでは採掘者のニーズにこたえて作業着を作ったリーバイスだけではない。採掘者に金がたくさん採れた場所をニュースとして伝える情報誌や、採掘者向けの飲食業、宿泊業の市場も拡大した。これらの2次市場ともいえる周辺市場のほうが競争が激化しづらい。
現在のデジタルゴールドラッシュでも同じだ。デジタル産業という大きな市場が現れ、多くの企業はデジタル産業への参入、もしくは自社の事業のデジタル化、デジタル活用を考えている。しかし、これらのテクノロジーは誰の手にも等しく利用が可能だ。さらにはインターネットが登場してからは、世界を巻き込んだ競争が当たり前になっている。デジタル産業革命が生んだ大きな波に素直に乗るだけでは競争にさらされるのは必然だ。
視点を変えて、デジタル社会の出現を環境変化としてとらえよう。その環境変化はさまざまな既存市場に影響を与えている。当然あなたの市場も変化を受けているはずだ。インターネットの出現によって、この20年であなたの市場はどう変わったのか。さらにはSNSやスマートフォンの出現によってどう変わったのか。「この商品はここが使いづらいな」「こんなことができるようになったらいいのに」。このような新しいニーズを発見し、これに応える新たな商品・サービスを開発すればよい。あなたがこれまで積み上げてきた経営資源を差別化要因としながら、競合の少ないブルーオーシャン市場を創造できるのだ。
あなたの市場ではどのような新しいニーズが生まれているか?まずは市場と対話し、これを知ることからだ。
デジ革が変革を支援します
デジタルブルーオーシャン戦略の考え方をベースに、中小企業・個人事業主の皆さまが自社の強みを活かしながら、時代に即した戦略を立てていけるよう、デジ革が支援します。
デジ革は、デジタル社会に対応して事業を革新したい経営者を支援する団体です。経営者団体というと、営業機会の提供、ビジョン・ミッションの定義、マーケティング・ブランディングの実践などを目指す団体がほとんどです。しかし、いずれも現代のデジタル社会に対応するには不十分です。
デジ革では、ドラッカー、マイケル・ポーター、コトラーなどの知の巨人の知恵を現代のデジタル社会で実践するための具体的な取り組みをしています。その核になっているのがデジタルブルーオーシャン戦略と、それを実践するためのAB3C分析という戦略立案フレームワークです。デジ革はすでに12年の歴史があり、多くの経営者がAB3C分析を活用して新しいビジネスモデルを開発しています。
デジタルブルーオーシャン戦略の事例
日経クロストレンド連載で取り上げた8つの中小企業は、いずれもこの戦略を実装した実例です。