本文へスキップ

経営者のための AI × 事業戦略 ─ 学ぶ・認める・共に創る。

デジ革 一般社団法人デジタル経営革新協会
メニューを開く

COLUMN ・ 2014-04-16

オムニチャネルの時代⑤ 選ばれる理由

権 成俊

オムニチャネルの時代⑤ 選ばれる理由

ネットショップが生き残るには

モバイルインターネット環境が浸透し、デバイス、店舗、消費者の準備が整ったとき、つまりオムニチャネルの時代が到来すると、ネットショップは危機に瀕します。 なぜなら、実店舗でネットを利用することが当たり前になり、店舗がその受け皿としてのネットショップを持つからです。 そうなると、ネットショップの優位性は全くなくなってしまいます。

こんな話をすると、 「自分たちも実店舗を持って、オムニチャネル化しなければ」 と思う方もいるでしょう。 しかし、私が伝えたいのは「オムニチャネル化せよ」ということではありません。 「オムニチャネル時代のルールの変化に対応した、選ばれる理由を作れ」ということです。

選ばれる理由

オムニチャネル消費というのはあくまで消費行動の変化です。 欲しいものが変ったわけでは無いのです。 同じものを売っているお店がたくさんあるなら、より購入しやすいオムニチャネル対応のショップが選ばれるでしょう。 しかし、他では購入できない商品、サービスであれば、多少手間がかかっても、そのショップで買うしかないのです。

たとえば、世界でA社しか販売していない特別な高級家具があったとします。 その家具は東京の銀座の店舗でしか購入できないとします。 あなたがその家具を欲しかったなら、どうしますか? 銀座のお店に買いに行くのではないでしょうか。

同じように、その家具は、A社のネットショップで購入できますが、ただしそのサイトはPCサイトのみで、モバイルサイトがありません。 そのとき、あなたはどうしますか? やはり、モバイルサイトで購入できなくても、PCサイトで購入するでしょう。

つまり、明確な「選ばれる理由」(この場合は商品力)があれば、消費者はプロセスの効率を犠牲にしてでも購入するのです。 これは、安くないと売れないか、という議論と同じです。 高くても、それ以上の価値を提供していれば売れるのです。

実は、根本的な競争のルールはいつの時代も変わっていません。 そのルールとは、競争環境においては「選ばれる理由」が必要だということです。 インターネットが登場する前も、そして登場してからこれまでも、変らないルールです。 そして、これからも変わらないルールなのです。

← コラム一覧へ